-大部品: 戦術輸送貿易艦:巨鐵級 RD:28 評価値:8
--大部品: 物語的背景 RD:8 評価値:5
---部品: 概要
---部品: 帝國海運輸送事情
---部品: 輸送上限の拡大
---部品: 資源輸入
---部品: 食料輸出
---部品: 生物資源の獲得
---部品: 中間貿易・資源輸出と燃料輸入
---部品: 聯合貿易
--大部品: 性能 RD:20 評価値:7
---部品: 船体構造
---部品: 燃料タンク
---部品: 推進機関
---部品: 船底部分
---部品: 通信機・レーダー各種
---部品: コンテナ積載能力
---部品: 船艙内
---部品: 上甲板
---部品: 主要機関
---部品: 施設各種
---部品: 船舶を輸送に用いる長所
---部品: ブロック工法
---部品: 溶接構造用高張力鋼材
---部品: 整備性
---部品: バラストタンク
---部品: 流出油の拡大防止設計
---部品: 凍結問題への対応
---部品: 粘性圧力抵抗
---部品: 粘性摩擦抵抗
---部品: 造波抵抗とバルバスバウ
全体的に長く、幅広い形状の貿易船。甲板(デッキ)スペースにもたくさんのコンテナを積める。最大五層までの積み上げが可能。
帝國環状線の運営が開始されるまでの間、物資輸送の主力は海運が中心であった。 当時は兵員輸送艦などを使用していたが輸送量・コストに問題があったため、いっそうの輸送量の獲得の為にも兵員輸送を考慮しない、 物資のみの輸送を行う艦船の開発が求められた。
藩国ひとつで国内すべての資源を賄うことは難しい。必然輸入に頼ることになるが、大国ほど藩の運営に必要な物資は増大する。 しかし、輸送能力の上限がある限り、一回の輸送で賄いきれないことも増え、その為にも大量の輸送力を持つ貨物船の開発は急務であった。
特に開発国の星鋼京(当時は伏見藩国)ではI=Dの開発・運営の為に大量の資源を必要としており、これらの輸入の為にもはてない人国家との大規模貿易は国策として必須であった。
はてない人国家との交易においては食料が主な輸出品目とされていた。これははてない国では特に食料消費が他国に比べ多い傾向にあったことと関係する。
また、はてない人系国家では良質な生物資源が産出されることから、副次的に鉱物資源以外にも北国人にとって重要な木材などを買い付けることも重要視されていた。
加えて、寒冷地である北国では燃料不足は命の危機に直結する問題でもあり、それらを防ぐためにも続いては燃料事情の比較的マシな東国人との交易が開始された。 輸入した資源の余剰を輸出する事で、北国以上に資源不足である東国から燃料を得るという中間貿易の開始であった。
このようにして、帝國内部では貿易貨物船を用いた大規模輸送により、円滑な物資の手配が可能となった。 これにより、貿易船の開発国である星鋼京は必然多くの藩との聯合が求められ、結果として多くの物資が流れ込むこととなった。 多くの物資の輸出入は資金を産み、結果として一大産業を生むことになった。
幅を広くすることで船体の安定性、復元性(船舶などが傾斜した時、元の姿勢に戻ろうとして働く力のこと)を大幅に向上させている。 船体そのものは二重構造(ダブルハム)に なっており、衝突事故などで荷物が外に流出するのを防ぐように造られた。
船の重心が下がるに伴い、燃料タンクの位置も船底寄りに下げる工夫が見られた。これは吃水線付近に集中しやすい対物・対波との衝突による亀裂の発生、伴う燃料漏れのリスクを減らそうという考えに基づいている。
船の推進力を担うスクリュープロペラは船尾側・船底部に設置。二重反転式・六翼可変ピッチプロペラ一基と、その後ろにある舵(ラダー/rudder)。 羽(ブレード)が広面積になっているのはキャビテーション発生を抑えるため。
通常の船舶より装甲が厚く造られている。これもやはり、“星鋼京”の環境を踏まえてのことで、吃水付近で船体にぶつかる障害物などを想定しての処置である。(例:流氷)
通常の海上航海で使用される無線通信機器、航海計器の他、探査機各種を搭載してある。航路の確認もそうだが、重要なのは進行方向に存在する『障害物』に対処すべく、船舶周辺の海洋状況をいち早く察知する事だろう。探査用のセンサー類は船首・船尾付近、ハウス(≪施設各種≫を参考)の屋上に装着されている。いずれも操舵室に識別表示装置がある。
船艙のコンテナ積載ホールド内にはセルガイドを。甲板上にはラッシングブリッジを装備している。共に、船に積んだコンテナが荷崩れしないように固定するための設備である。
船艙の中はセルガイドと呼ばれる鋼鉄製の枠組みを走らせている。 甲板開口部付近から船底にかけて、コンテナの大きさに合わせてセルガイドを設置する。 貿易船はもともとコンテナの積載を前提にしていたので、船艙は積載ホールドとして組まれた。
甲板(デッキ)上に設置するコンテナ用・固縛用専門構造物。 固縛(ラッシング)とはワイヤー、ロープといった縄状のものをターンバックル等の金具と一緒に使い、コンテナを甲板に固定する事を指す。
機関部のエンジンはディーゼル・エレクトリック方式。フルコンテナ船ほどの大型船を動かすには、それ相応に強力なエネルギーを生み出すエンジンが必要であ る。蒸気式よりも強力に、かつ、効率的にエネルギーを伝達する電動式。エンジンのサイズも小さくする事ができる。スクリュー一基で船の推進力を担うフルコ ンテナ船にとって、最適なエンジンだと判断された。
船尾寄りに建設されている五階建ての白い家屋。 最上階に艦橋部(ブリッジ。操舵室もここに設置) 一階部分(上甲板(アッパーデッキ))にエンジニア・コントロールルーム、火災制御室、更衣室、事務室等が配置されている。この他、ハウスには船長室や乗組員たちの部屋はもちろん、航海士、機関士、通信士たちの部屋、ジャイロ・コンパスを安置した部屋もこの家屋に入っている。
船舶による海上輸送は、低速航行ならばエネルギー効率が良く、安価な重油を燃料に使用出来るため、大型船にすればするほど燃費は向上する。その結果、陸上運搬が困難な大量・大型貨物輸送を一度に少人数の船員で低コストで運べる長所がある。
船体を複数のブロックに分け製造し、各ブロックを溶接によって繋ぎ合わせることで一つの船を作り上げる溶接ブロック建造法が主流である。 星鋼京のオスト・マイバール造船工廠でもその例に倣い、この船体ブロック建造施設が作り出す船体ブロックは、自動制御された巨大なクレーンを使って主機関や大きな補機類、プロペラ・シャフト等が電気溶接で取り付けられる。
船体には『高張力鋼』を使用する。正しくを『溶接構造用高張力鋼材』と言う。 高張力鋼とは、鋼の結晶にマンガン、シリコン等の合金元素を添加、焼き入れ・焼き戻しなどの精製で組織制御を行なうことで作られる鋼材のこと。 藩国の機構に準じ、発生する流氷他での防護するための高強度鋼材である。
上記ブロック工法は整備性においても多大な貢献を果たしており、破損したブロックごと取り外して入れ替えれば修理が出来てしまう。そもそも5つの工廠を抱える整備士たちと極限まで省スペース・易整備性を考えられた船体によって、整備チェックと修理は非常にヒューマンエラーを起こしにくく、事前に危険を排除するチェック構造になっている。
船の出港時に必要だったバラスト(船を安定させる重石。あるいは水。波の影響で生じる船の揺れを抑えるために積む)は必要最低限ではあるが、船側の二重船殻構造の隙間を縫うように、船体左右や前後の外板に沿って十分な量が配置されている。 横隔壁と縦隔壁は合わせて水密隔壁と呼ばれ、水密隔壁と船体外板や船体外板に沿って設けられたバラスト・タンクで区切られた空間は水密区画と呼ばれる。
海水との比重差(ハイドロ・バランス)を 利用した流出油の拡大防止設計は、自然環境に対する出来得る限りの配慮含まれている。 それは海水と油による反発力に加え、穴の周辺にある海水の水圧で燃料が二重底内に押し返されるため だ。このため、船体が大きく傾くか、二重底が水面付近に浮上しない限り、二重底の燃料が水中に漏れ出す時間を大幅に遅らせる事ができるようになっている。
北国の環境下にある“星鋼京”では、機関部のオイルや燃料の凍結問題についても検討している。機械油を凍結しにくい寒冷地に適したものにしており、それから給油用配管パイプを二重構造にし、内板の内側を通る燃料を内板と外板の間に生じた中空の空間に蒸気を通す、といった処置を取っている。 循環用蒸気として使用する水タンクは生活用水と別途に存在。ボイラーで熱した後、二重構造パイプ内の中で循環させる(星鋼京では出港前、積雪をボイラーで溶かし、これを蒸気にして利用している)
船体後方の流れが生み出す水流による圧力低下によって、後方へ引かれることで発生する。 船体表面の水の流れが剥離して渦を作ると発生するために、船体が流線型であればあるほど粘性圧力抵抗は極小化される。
船体表面には『錆止め塗料』を始め、その上から特殊 塗料を塗布する。特に塗装の損傷や外板磨耗が激しい船首部から船体中央部の吃水線付近、船底部外板に 『特殊耐氷塗装』も施されている。流氷対策は寒冷地に流れるゼスツーク川での冬季運用を前提にしているためである。
船首のちょうど真下にあたる船底・先端部分には、先を丸くした突起物『バルバスバウ』がある。こうした球状物を船首水面下につける事で、航走中に船の前面の水圧が上がり、水面が盛り上がる。これにより、船首部分にかかる水圧が下がって水のうねりが抑えられる。そうすることで波の抵抗(造波抵抗)が少なくなり、船をあまり揺らさずに航行する事ができる。
大部品: 戦術輸送貿易艦:巨鐵級 RD:28 評価値:8
部品: 概要 全体的に長く、幅広い形状の貿易船。甲板(デッキ)スペースにもたくさんのコンテナを積める。最大五層までの積み上げが可能。
部品: 帝國海運輸送事情 帝國環状線の運営が開始されるまでの間、物資輸送の主力は海運が中心であった。 当時は兵員輸送艦などを使用していたが輸送量・コストに問題があったため、いっそうの輸送量の獲得の為にも兵員輸送を考慮しない、 物資のみの輸送を行う艦船の開発が求められた。
部品: 輸送上限の拡大 藩国ひとつで国内すべての資源を賄うことは難しい。必然輸入に頼ることになるが、大国ほど藩の運営に必要な物資は増大する。 しかし、輸送能力の上限がある限り、一回の輸送で賄いきれないことも増え、その為にも大量の輸送力を持つ貨物船の開発は急務であった。
部品: 資源輸入 特に開発国の星鋼京(当時は伏見藩国)ではI=Dの開発・運営の為に大量の資源を必要としており、これらの輸入の為にもはてない人国家との大規模貿易は国策として必須であった。
部品: 食料輸出 はてない人国家との交易においては食料が主な輸出品目とされていた。これははてない国では特に食料消費が他国に比べ多い傾向にあったことと関係する。
部品: 生物資源の獲得 また、はてない人系国家では良質な生物資源が産出されることから、副次的に鉱物資源以外にも北国人にとって重要な木材などを買い付けることも重要視されていた。
部品: 中間貿易・資源輸出と燃料輸入 加えて、寒冷地である北国では燃料不足は命の危機に直結する問題でもあり、それらを防ぐためにも続いては燃料事情の比較的マシな東国人との交易が開始された。 輸入した資源の余剰を輸出する事で、北国以上に資源不足である東国から燃料を得るという中間貿易の開始であった。
部品: 聯合貿易 このようにして、帝國内部では貿易貨物船を用いた大規模輸送により、円滑な物資の手配が可能となった。 これにより、貿易船の開発国である星鋼京は必然多くの藩との聯合が求められ、結果として多くの物資が流れ込むこととなった。 多くの物資の輸出入は資金を産み、結果として一大産業を生むことになった。
部品: 船体構造 幅を広くすることで船体の安定性、復元性(船舶などが傾斜した時、元の姿勢に戻ろうとして働く力のこと)を大幅に向上させている。 船体そのものは二重構造(ダブルハム)に なっており、衝突事故などで荷物が外に流出するのを防ぐように造られた。
部品: 燃料タンク 船の重心が下がるに伴い、燃料タンクの位置も船底寄りに下げる工夫が見られた。これは吃水線付近に集中しやすい対物・対波との衝突による亀裂の発生、伴う燃料漏れのリスクを減らそうという考えに基づいている。
部品: 推進機関 船の推進力を担うスクリュープロペラは船尾側・船底部に設置。二重反転式・六翼可変ピッチプロペラ一基と、その後ろにある舵(ラダー/rudder)。 羽(ブレード)が広面積になっているのはキャビテーション発生を抑えるため。
部品: 船底部分 通常の船舶より装甲が厚く造られている。これもやはり、“星鋼京”の環境を踏まえてのことで、吃水付近で船体にぶつかる障害物などを想定しての処置である。(例:流氷)
部品: 通信機・レーダー各種 通常の海上航海で使用される無線通信機器、航海計器の他、探査機各種を搭載してある。航路の確認もそうだが、重要なのは進行方向に存在する『障害物』に対処すべく、船舶周辺の海洋状況をいち早く察知する事だろう。探査用のセンサー類は船首・船尾付近、ハウス(≪施設各種≫を参考)の屋上に装着されている。いずれも操舵室に識別表示装置がある。
部品: コンテナ積載能力 船艙のコンテナ積載ホールド内にはセルガイドを。甲板上にはラッシングブリッジを装備している。共に、船に積んだコンテナが荷崩れしないように固定するための設備である。
部品: 船艙内 船艙の中はセルガイドと呼ばれる鋼鉄製の枠組みを走らせている。 甲板開口部付近から船底にかけて、コンテナの大きさに合わせてセルガイドを設置する。 貿易船はもともとコンテナの積載を前提にしていたので、船艙は積載ホールドとして組まれた。
部品: 上甲板 甲板(デッキ)上に設置するコンテナ用・固縛用専門構造物。 固縛(ラッシング)とはワイヤー、ロープといった縄状のものをターンバックル等の金具と一緒に使い、コンテナを甲板に固定する事を指す。
部品: 主要機関 機関部のエンジンはディーゼル・エレクトリック方式。フルコンテナ船ほどの大型船を動かすには、それ相応に強力なエネルギーを生み出すエンジンが必要であ る。蒸気式よりも強力に、かつ、効率的にエネルギーを伝達する電動式。エンジンのサイズも小さくする事ができる。スクリュー一基で船の推進力を担うフルコ ンテナ船にとって、最適なエンジンだと判断された。
部品: 施設各種 船尾寄りに建設されている五階建ての白い家屋。 最上階に艦橋部(ブリッジ。操舵室もここに設置) 一階部分(上甲板(アッパーデッキ))にエンジニア・コントロールルーム、火災制御室、更衣室、事務室等が配置されている。この他、ハウスには船長室や乗組員たちの部屋はもちろん、航海士、機関士、通信士たちの部屋、ジャイロ・コンパスを安置した部屋もこの家屋に入っている。
部品: 船舶を輸送に用いる長所 船舶による海上輸送は、低速航行ならばエネルギー効率が良く、安価な重油を燃料に使用出来るため、大型船にすればするほど燃費は向上する。その結果、陸上運搬が困難な大量・大型貨物輸送を一度に少人数の船員で低コストで運べる長所がある。
部品: ブロック工法 船体を複数のブロックに分け製造し、各ブロックを溶接によって繋ぎ合わせることで一つの船を作り上げる溶接ブロック建造法が主流である。 星鋼京のオスト・マイバール造船工廠でもその例に倣い、この船体ブロック建造施設が作り出す船体ブロックは、自動制御された巨大なクレーンを使って主機関や大きな補機類、プロペラ・シャフト等が電気溶接で取り付けられる。
部品: 溶接構造用高張力鋼材 船体には『高張力鋼』を使用する。正しくを『溶接構造用高張力鋼材』と言う。 高張力鋼とは、鋼の結晶にマンガン、シリコン等の合金元素を添加、焼き入れ・焼き戻しなどの精製で組織制御を行なうことで作られる鋼材のこと。 藩国の機構に準じ、発生する流氷他での防護するための高強度鋼材である。
部品: 整備性 上記ブロック工法は整備性においても多大な貢献を果たしており、破損したブロックごと取り外して入れ替えれば修理が出来てしまう。そもそも5つの工廠を抱える整備士たちと極限まで省スペース・易整備性を考えられた船体によって、整備チェックと修理は非常にヒューマンエラーを起こしにくく、事前に危険を排除するチェック構造になっている。
部品: バラストタンク 船の出港時に必要だったバラスト(船を安定させる重石。あるいは水。波の影響で生じる船の揺れを抑えるために積む)は必要最低限ではあるが、船側の二重船殻構造の隙間を縫うように、船体左右や前後の外板に沿って十分な量が配置されている。 横隔壁と縦隔壁は合わせて水密隔壁と呼ばれ、水密隔壁と船体外板や船体外板に沿って設けられたバラスト・タンクで区切られた空間は水密区画と呼ばれる。
部品: 流出油の拡大防止設計 海水との比重差(ハイドロ・バランス)を 利用した流出油の拡大防止設計は、自然環境に対する出来得る限りの配慮含まれている。 それは海水と油による反発力に加え、穴の周辺にある海水の水圧で燃料が二重底内に押し返されるため だ。このため、船体が大きく傾くか、二重底が水面付近に浮上しない限り、二重底の燃料が水中に漏れ出す時間を大幅に遅らせる事ができるようになっている。
部品: 凍結問題への対応 北国の環境下にある“星鋼京”では、機関部のオイルや燃料の凍結問題についても検討している。機械油を凍結しにくい寒冷地に適したものにしており、それから給油用配管パイプを二重構造にし、内板の内側を通る燃料を内板と外板の間に生じた中空の空間に蒸気を通す、といった処置を取っている。 循環用蒸気として使用する水タンクは生活用水と別途に存在。ボイラーで熱した後、二重構造パイプ内の中で循環させる(星鋼京では出港前、積雪をボイラーで溶かし、これを蒸気にして利用している)
部品: 粘性圧力抵抗 船体後方の流れが生み出す水流による圧力低下によって、後方へ引かれることで発生する。 船体表面の水の流れが剥離して渦を作ると発生するために、船体が流線型であればあるほど粘性圧力抵抗は極小化される。
部品: 粘性摩擦抵抗 船体表面には『錆止め塗料』を始め、その上から特殊 塗料を塗布する。特に塗装の損傷や外板磨耗が激しい船首部から船体中央部の吃水線付近、船底部外板に 『特殊耐氷塗装』も施されている。流氷対策は寒冷地に流れるゼスツーク川での冬季運用を前提にしているためである。
部品: 造波抵抗とバルバスバウ 船首のちょうど真下にあたる船底・先端部分には、先を丸くした突起物『バルバスバウ』がある。こうした球状物を船首水面下につける事で、航走中に船の前面の水圧が上がり、水面が盛り上がる。これにより、船首部分にかかる水圧が下がって水のうねりが抑えられる。そうすることで波の抵抗(造波抵抗)が少なくなり、船をあまり揺らさずに航行する事ができる。
[ { "title": "戦術輸送貿易艦:巨鐵級", "children": [ { "title": "物語的背景", "children": [ { "title": "概要", "description": "全体的に長く、幅広い形状の貿易船。甲板(デッキ)スペースにもたくさんのコンテナを積める。最大五層までの積み上げが可能。", "part_type": "part" }, { "title": "帝國海運輸送事情", "description": "帝國環状線の運営が開始されるまでの間、物資輸送の主力は海運が中心であった。\n当時は兵員輸送艦などを使用していたが輸送量・コストに問題があったため、いっそうの輸送量の獲得の為にも兵員輸送を考慮しない、\n物資のみの輸送を行う艦船の開発が求められた。", "part_type": "part" }, { "title": "輸送上限の拡大", "description": "藩国ひとつで国内すべての資源を賄うことは難しい。必然輸入に頼ることになるが、大国ほど藩の運営に必要な物資は増大する。\nしかし、輸送能力の上限がある限り、一回の輸送で賄いきれないことも増え、その為にも大量の輸送力を持つ貨物船の開発は急務であった。", "part_type": "part" }, { "title": "資源輸入", "description": "特に開発国の星鋼京(当時は伏見藩国)ではI=Dの開発・運営の為に大量の資源を必要としており、これらの輸入の為にもはてない人国家との大規模貿易は国策として必須であった。", "part_type": "part" }, { "title": " 食料輸出", "description": "はてない人国家との交易においては食料が主な輸出品目とされていた。これははてない国では特に食料消費が他国に比べ多い傾向にあったことと関係する。", "part_type": "part" }, { "title": "生物資源の獲得", "description": "また、はてない人系国家では良質な生物資源が産出されることから、副次的に鉱物資源以外にも北国人にとって重要な木材などを買い付けることも重要視されていた。", "part_type": "part" }, { "title": "中間貿易・資源輸出と燃料輸入", "description": "加えて、寒冷地である北国では燃料不足は命の危機に直結する問題でもあり、それらを防ぐためにも続いては燃料事情の比較的マシな東国人との交易が開始された。\n輸入した資源の余剰を輸出する事で、北国以上に資源不足である東国から燃料を得るという中間貿易の開始であった。", "part_type": "part" }, { "title": "聯合貿易", "description": "このようにして、帝國内部では貿易貨物船を用いた大規模輸送により、円滑な物資の手配が可能となった。\nこれにより、貿易船の開発国である星鋼京は必然多くの藩との聯合が求められ、結果として多くの物資が流れ込むこととなった。\n多くの物資の輸出入は資金を産み、結果として一大産業を生むことになった。", "part_type": "part" } ], "expanded": true, "part_type": "group" }, { "title": "性能", "children": [ { "title": "船体構造", "description": "幅を広くすることで船体の安定性、復元性(船舶などが傾斜した時、元の姿勢に戻ろうとして働く力のこと)を大幅に向上させている。\n船体そのものは二重構造(ダブルハム)に なっており、衝突事故などで荷物が外に流出するのを防ぐように造られた。", "part_type": "part" }, { "title": "燃料タンク", "description": "船の重心が下がるに伴い、燃料タンクの位置も船底寄りに下げる工夫が見られた。これは吃水線付近に集中しやすい対物・対波との衝突による亀裂の発生、伴う燃料漏れのリスクを減らそうという考えに基づいている。", "part_type": "part" }, { "title": "推進機関", "description": "船の推進力を担うスクリュープロペラは船尾側・船底部に設置。二重反転式・六翼可変ピッチプロペラ一基と、その後ろにある舵(ラダー/rudder)。\n羽(ブレード)が広面積になっているのはキャビテーション発生を抑えるため。", "part_type": "part" }, { "title": "船底部分", "description": "通常の船舶より装甲が厚く造られている。これもやはり、“星鋼京”の環境を踏まえてのことで、吃水付近で船体にぶつかる障害物などを想定しての処置である。(例:流氷)", "part_type": "part" }, { "title": "通信機・レーダー各種", "description": "通常の海上航海で使用される無線通信機器、航海計器の他、探査機各種を搭載してある。航路の確認もそうだが、重要なのは進行方向に存在する『障害物』に対処すべく、船舶周辺の海洋状況をいち早く察知する事だろう。探査用のセンサー類は船首・船尾付近、ハウス(≪施設各種≫を参考)の屋上に装着されている。いずれも操舵室に識別表示装置がある。", "expanded": true, "part_type": "part" }, { "title": "コンテナ積載能力", "description": "船艙のコンテナ積載ホールド内にはセルガイドを。甲板上にはラッシングブリッジを装備している。共に、船に積んだコンテナが荷崩れしないように固定するための設備である。", "part_type": "part" }, { "title": "船艙内", "description": "船艙の中はセルガイドと呼ばれる鋼鉄製の枠組みを走らせている。\n甲板開口部付近から船底にかけて、コンテナの大きさに合わせてセルガイドを設置する。\n貿易船はもともとコンテナの積載を前提にしていたので、船艙は積載ホールドとして組まれた。", "part_type": "part" }, { "title": "上甲板", "description": "甲板(デッキ)上に設置するコンテナ用・固縛用専門構造物。\n固縛(ラッシング)とはワイヤー、ロープといった縄状のものをターンバックル等の金具と一緒に使い、コンテナを甲板に固定する事を指す。", "part_type": "part" }, { "title": "主要機関", "description": "機関部のエンジンはディーゼル・エレクトリック方式。フルコンテナ船ほどの大型船を動かすには、それ相応に強力なエネルギーを生み出すエンジンが必要であ る。蒸気式よりも強力に、かつ、効率的にエネルギーを伝達する電動式。エンジンのサイズも小さくする事ができる。スクリュー一基で船の推進力を担うフルコ ンテナ船にとって、最適なエンジンだと判断された。", "part_type": "part" }, { "title": "施設各種", "description": "船尾寄りに建設されている五階建ての白い家屋。\n最上階に艦橋部(ブリッジ。操舵室もここに設置) 一階部分(上甲板(アッパーデッキ))にエンジニア・コントロールルーム、火災制御室、更衣室、事務室等が配置されている。この他、ハウスには船長室や乗組員たちの部屋はもちろん、航海士、機関士、通信士たちの部屋、ジャイロ・コンパスを安置した部屋もこの家屋に入っている。", "part_type": "part" }, { "title": "船舶を輸送に用いる長所", "description": "船舶による海上輸送は、低速航行ならばエネルギー効率が良く、安価な重油を燃料に使用出来るため、大型船にすればするほど燃費は向上する。その結果、陸上運搬が困難な大量・大型貨物輸送を一度に少人数の船員で低コストで運べる長所がある。", "part_type": "part" }, { "title": "ブロック工法", "description": "船体を複数のブロックに分け製造し、各ブロックを溶接によって繋ぎ合わせることで一つの船を作り上げる溶接ブロック建造法が主流である。\n星鋼京のオスト・マイバール造船工廠でもその例に倣い、この船体ブロック建造施設が作り出す船体ブロックは、自動制御された巨大なクレーンを使って主機関や大きな補機類、プロペラ・シャフト等が電気溶接で取り付けられる。", "part_type": "part" }, { "title": "溶接構造用高張力鋼材", "description": "船体には『高張力鋼』を使用する。正しくを『溶接構造用高張力鋼材』と言う。\n高張力鋼とは、鋼の結晶にマンガン、シリコン等の合金元素を添加、焼き入れ・焼き戻しなどの精製で組織制御を行なうことで作られる鋼材のこと。\n藩国の機構に準じ、発生する流氷他での防護するための高強度鋼材である。", "part_type": "part" }, { "title": "整備性", "description": "上記ブロック工法は整備性においても多大な貢献を果たしており、破損したブロックごと取り外して入れ替えれば修理が出来てしまう。そもそも5つの工廠を抱える整備士たちと極限まで省スペース・易整備性を考えられた船体によって、整備チェックと修理は非常にヒューマンエラーを起こしにくく、事前に危険を排除するチェック構造になっている。", "part_type": "part" }, { "title": "バラストタンク", "description": "船の出港時に必要だったバラスト(船を安定させる重石。あるいは水。波の影響で生じる船の揺れを抑えるために積む)は必要最低限ではあるが、船側の二重船殻構造の隙間を縫うように、船体左右や前後の外板に沿って十分な量が配置されている。\n横隔壁と縦隔壁は合わせて水密隔壁と呼ばれ、水密隔壁と船体外板や船体外板に沿って設けられたバラスト・タンクで区切られた空間は水密区画と呼ばれる。", "part_type": "part" }, { "title": "流出油の拡大防止設計", "description": "海水との比重差(ハイドロ・バランス)を 利用した流出油の拡大防止設計は、自然環境に対する出来得る限りの配慮含まれている。\nそれは海水と油による反発力に加え、穴の周辺にある海水の水圧で燃料が二重底内に押し返されるため だ。このため、船体が大きく傾くか、二重底が水面付近に浮上しない限り、二重底の燃料が水中に漏れ出す時間を大幅に遅らせる事ができるようになっている。", "part_type": "part" }, { "title": "凍結問題への対応", "description": "北国の環境下にある“星鋼京”では、機関部のオイルや燃料の凍結問題についても検討している。機械油を凍結しにくい寒冷地に適したものにしており、それから給油用配管パイプを二重構造にし、内板の内側を通る燃料を内板と外板の間に生じた中空の空間に蒸気を通す、といった処置を取っている。\n循環用蒸気として使用する水タンクは生活用水と別途に存在。ボイラーで熱した後、二重構造パイプ内の中で循環させる(星鋼京では出港前、積雪をボイラーで溶かし、これを蒸気にして利用している)", "part_type": "part" }, { "title": "粘性圧力抵抗", "description": "船体後方の流れが生み出す水流による圧力低下によって、後方へ引かれることで発生する。\n船体表面の水の流れが剥離して渦を作ると発生するために、船体が流線型であればあるほど粘性圧力抵抗は極小化される。", "part_type": "part" }, { "title": "粘性摩擦抵抗", "description": "船体表面には『錆止め塗料』を始め、その上から特殊 塗料を塗布する。特に塗装の損傷や外板磨耗が激しい船首部から船体中央部の吃水線付近、船底部外板に\n『特殊耐氷塗装』も施されている。流氷対策は寒冷地に流れるゼスツーク川での冬季運用を前提にしているためである。", "part_type": "part", "expanded": true }, { "title": "造波抵抗とバルバスバウ", "description": "船首のちょうど真下にあたる船底・先端部分には、先を丸くした突起物『バルバスバウ』がある。こうした球状物を船首水面下につける事で、航走中に船の前面の水圧が上がり、水面が盛り上がる。これにより、船首部分にかかる水圧が下がって水のうねりが抑えられる。そうすることで波の抵抗(造波抵抗)が少なくなり、船をあまり揺らさずに航行する事ができる。", "part_type": "part" } ], "expanded": true, "part_type": "group" } ], "expanded": true, "part_type": "group" } ]